秘書検定とは
秘書検定は、実務技能検定協会が主催する文部科学省認定の秘書技能検定試験のことです。
秘書検定は、知名度の高い検定試験で、最も人気の高い資格となっており、現在では全国でのべ250万人の人がこの資格を取得しているといわれています。
秘書検定は、特に受験資格を設けておらず、性別や年齢にも制限はありませんので、誰でも受験することが可能です。
秘書検定試験では、秘書としての業務に関する問題ばかりでなく、電話応対や来客の対応、ビジネス文書の書き方や慶弔時のマナーなど幅広い分野から出題されます。
そのため、秘書になりたい人でなくても一般常識として社会生活で役に立つ試験となっているといえるでしょう。
秘書検定は、1級、準1級、2級、3級に分かれています。
3級では、社会常識、初歩的な仕事を処理する能力が問われ、秘書に必要な基礎知識を試されます。
2級では、企業や社会の仕組みと一般的な社会常識の理解、秘書に必要な専門知識や技能の有無を試されるでしょう。
準1級では、秘書の職務についてのより深い理解や専門的知識・技能が必要とされる他、10分程度の面接で実技も審査されます。
1級では、高度な業務処理の知識やコミュニケーション能力、秘書としての知識・技能に加えて、英検2級以上の実力が必要になります。
ロールプレイング形式で行われる面接審査もあり、独学での合格は難しいかもしれません。
秘書検定は、秘書検定2級くらいから就職や転職に活かせる資格になるそうです。
秘書検定2級の内容と対策
秘書検定2級は、秘書としての資質や職務知識、さらに一般知識やマナー、立ち振る舞いなどに関して筆記試験で出題されます。
秘書検定は、上司について仕事を補佐する役割である秘書としての能力を試す検定で、秘書の理論分野の問題に加え、帯グラフや招待状の作成、慶弔電報の打ち方などの実技の分野の問題を含め、選択問題9割と記述問題1割の出題というパターンで検定が行われます。
検定内容の理論分野では、秘書の資質と職務知識、一般知識の3つの項目に分けられ、秘書として仕事をする能力があるか、判断力、記憶力、表現力があるか、機密を守れるか、機転がきくかなどの資質をみられます。
また、実技の分野では、マナー、接遇と技能の項目があり、接遇のマナーができるか、電話応対ができるかなども筆記試験の中でチェックされます。
それに、会議に関する知識や郵便物の受発信業務ができるかなどもみるような試験の内容になっています。
理論分野と実技分野のどちらも60%以上正解することで合格となるようです。
秘書検定2級で行われる検定内容では、理論分野に関しては、それほど難易度が高くなく、一般常識的な問題が多いため、参考書などで独学で学ぶことでも十分に秘書検定2級の対策ができるでしょう。
しかし、実技分野においては、ビジネス文書やファイリングなど専門的な問題も出題されます。
そのため、問題集等で過去問題をこなすなどして、しっかりと勉強するとよいと思います。
秘書検定1級の内容と対策
秘書検定1級は、秘書の職務について十分な理解があるか、専門的な秘書業務の知識や技能が発揮できるかなどを筆記試験と面接で審査します。
秘書検定1級の試験は、試験内容に英語に関する項目が加わることと、すべての問題が記述式になっていることが特徴です。
解答が記述式という形をとるため、問題の要点を簡潔かつ的確にまとめる力や表現力が必要とされるでしょう。
記述式という回答方法は、選択式に比べると、本当に知識が身についているか問われることになるといえるのではないでしょうか。
また、英語は、英検2級以上の実力が必要となりますよ。
筆記試験の出題範囲は、基本的な秘書の素質についてや秘書が行うべき仕事の範囲などの問題が出題されるでしょう。
一般知識からは、社会常識や経営学、財務や経営法務などの基礎知識が問題になります。
他にも、マナー・接遇や秘書の技能などが試験の範囲となっているようです。
秘書検定1級では、準一級と同じく、筆記試験合格後には面接試験も行われます。
ロールプレイング形式で行われる面接は、課題が与えられ、課題を理解して秘書業務を行うことが重要となります。
実務をこなせる能力があるかどうかに加え、態度や話し方、座り方、立ち方など細かいところも審査の対象となります。
秘書検定一級ともなると、難易度も高く、独学では身につけられない知識もありますので、通信講座やスクールなどで確実に合格できるように学習するとよいのではないでしょうか。