香りと記憶力
私たちの脳は、記憶の種類によって分別され、データとして脳内に残されます。
一括りに「記憶力」といっても、語学の勉強や楽器の練習、自動車の運転など記憶力に関わるものには様々な種類がありますよね。
一概にはいえませんが、どうやら、その記憶の種類によっては、「香り」が作用し、記憶力がよくなる効果もでているようです。
この「香り」の効果を最大限に発揮できるのは睡眠中。
私たちの脳は、睡眠中に昼間嗅いだ香りを嗅ぐ事によって、その日起こったでき事や学習などの記憶を復習している為、香りがない睡眠に比べると、脳の活性化が期待できるのです。
香りを嗅ぐことで、この「復習」の力が睡眠中により一層高められるという事です。
ですから、芳香剤を寝室においたり、昼間つけている香水を寝る前に一吹きしてみるのもいいでしょう。
意外かもしれませんが、香りと記憶というものは非常に密な関係にあります。
ただ、浅い眠りの場合は夢をみてしまうので記憶の復習が思うようにできません。
まずは、睡眠時間を長くして、深い眠りにつく習慣を心掛けましょう。
寝室にリラックスできる香りを漂わせるのもお薦めです。
リラックスできる香りは人それぞれだと思いますが、海外では、「バラ」の香りが記憶力を高めてくれるという研究結果がいくつか発表されているので、バラの香りを嗅ぐ事が最良かもしれませんね。
これらを実践すれば、きっと記憶力アップにつながる事でしょう。
音読と記憶力
記憶力を向上させる為には、ちょっとした知識が必要です。
声をだして読む音読と、声をださないで読む黙読とでは格段の差がつきます。
声にだした単語は、脳が刺激され、「記憶」としてより強く残り、声にださない単語よりも遥かに記憶されやすいのです。
とはいっても、ただ声にだして読むだけでは、当然、脳に「記憶」として残す事が難しい為、本来の音読方法の効果は、さほど期待できません。
そこで、記憶力向上につながる音読をするにあたって、更に効果的な方法を紹介します。
まず、正しい音読の仕方ですが、記憶したい事柄をみながら何度も音読するのではなく、一度見た事柄は次から隠して音読する方法がいいでしょう。
何度も繰り返し音読する事で「記憶力」に繋がるのは確かですが、更に記憶力を向上させる為には、同じ問題をみないで音読する方が、より脳を鍛える事ができます。
その方が記憶として残りやすいです。
次に、自分がどこまで覚えているのかを、常に意識して確認しておく事が大切です。
その為には、日頃から復習する癖をつけ、自分が今どのくらいのレベルで、何が覚えづらいのか客観視する必要があります。
この「復習」をするのとしないのとでは大きな差がでてきますよ。
このように、記憶力をよくする為には「音読」を用いる学習方法が、とても重要な役割を果たしているという事がいえますね。
声をだして脳に刺激を与え、記憶力の幅を広げていく音読は、どんな学習や暗記にも高い効果が期待される画期的なものです。
記憶力の衰え始め
年齢によって覚えが悪かったり、物忘れがひどくなる為に記憶力が悪くなる、脳の細胞が死んでいくなどとよくいわれていますが、実際は大きな間違いなんです。
年齢と共に脳が衰えるのではなく、脳を使う回数が減少する事で記憶力も衰え始めていくという事なのです。
ですから、記憶力というものは、脳を使えば使うほど、60歳でも100歳でもどんどんよくなっていくものなのです。
年齢としての「老化」ではなく、神経の「老化」が記憶力と大きな関わりがあるのです。
私たちの脳内には、記憶能力を司る「海馬」とよばれる神経中枢があり、記憶力を鍛えているほど、この海馬が大きく発達し、海馬が大きければ大きいほど他の人よりも記憶力の容量が大きく、記憶力がよくなるといわれています。
脳を鍛える事で神経細胞が増えていき、それに対応して海馬も大きくなってきます。
では、どのようにしたら脳の働きを活発にし、記憶の容量を増やす事ができるのか?それはとても簡単です。
テレビにでている芸能人の名前を口にだしていってみたり、小さな情報でもわざと覚えるように心掛けてみたりと、日々の心掛けが海馬を大きくするきっかけになるのです。
また、資格や英会話など新たな事に挑戦してみたり、趣味の幅を広げる事も記憶力を高める大きなきっかけになると思います。
私はもう歳だからと年齢だけで諦めるのではなく、ぜひ脳を鍛えてもの忘れや記憶力の低下を克服しましょう。