ITストラテジスト 資格
ITストラテジストと聞いて、何の事かわかる方は少ないと思います。
ITストラテジストとは、情報処理技術の一種です。
2007年に新しく創設された資格なのです。
その前は、システムアナリスト試験と上級システムアドミニストレータ試験の二種類がありました。
それを一つに統一して、ITストラテジスト試験としたものなのです。
2009年から試験が実施されています。
ITストラテジスト資格者は、高度IT社会に必要な人材です。
専門的な分野の知識・技術を持っていることを証明する資格になります。
企業などの経営戦略に基づいて、情報技術を活用しながら、基本的な戦略を策定・提案・推進していく事が求められます。
また、システムの企画や開発などを統括していき、新しい価値を実現するために、基本的な戦略を策定・提案・推進する事も重要になってきます。
ストラテジストとは、「戦略家・兵法家」と言った意味です。
つまり、ITストラテジスト資格者というのは、情報処理の戦略家と言う事になります。
企業の経営を軌道にのせるため、情報技術を駆使し、戦略を練っていく人物なのです。
その様な能力のある人物が、試験に合格して資格を得ることが出来るわけです。
この資格が設立されてまだそんなに年月が経っていないこともあり、ITストラテジスト試験の合格率は一桁台です。
これから先、受験者も増えていくでしょうが、難しい試験に変わりは無いので、合格率も低いままであろうと予想されています。
これからの時代、情報処理の技術はどんどん求められていくことになるでしょうね。
ITサービスマネージャ(SM)の受験概要
ITサービスマネージャ(SM)の試験は、誰でも受験することが出来ます。
毎年7月頃から申し込みが開始され、1ヶ月以内に締め切られます。
試験は10月の第三日曜日に行われるのが通例です。
試験は、午前1、午前2、午後1、午後2に分けられています。
午前の試験は、選択式の回答になります。
コンピュータやシステムの構成要素、データベース、ネットワーク、セキュリティなどに関する試験です。
午前1は、出題数30問で試験時間が50分なので、じっくりと考えている時間はないと思います。
午前2の試験の出題数は25問ですが、試験時間が40分ですから、こちらも確かな知識と集中力が要求されるでしょう。
合格するためには、午前1・2共に、満点の60%以上の得点が必要です。
午後の試験は、記述式・論述式になります。
出題内容は、システムの運用管理、ITサービスの継続的改善とITサービスマネジメントに関することなどです。
午後1は、出題数4問のうち2問を選択して解答します。
午後2は、出題数3問のうち1問を選択して論述していきます。
午後1は90分、午後2は120分の試験時間がありますが、記述や論述への対策を十分にしておかないと、何も書けないまま時間を持て余すことにもなりかねません。
ITサービスマネージャの試験の合格率は、7~9%程度だといわれています。
難易度が高い試験だけに、最低一年はしっかりと勉強する必要があるでしょう。
できれば、もっと難易度の低い資格を取得してから受験した方がいいかもしれませんね。
ITサービスマネージャ(SM)資格
ITサービスマネージャ(SM)は、システムエンジニアの方を対象とした資格になります。
システムエンジニアの中でも、業務システムの運用管理責任者を主な対象としています。
数ある情報処理技術者試験の中でも運用責任者向けの資格は、あまりありません。
どちらかというと、開発担当者の技術向上の為の資格が多いのです。
そういう意味では、このITサービスマネージャ(SM)資格はちょっと変わっているといえるでしょう。
この試験は、どんな職種の方でも受験することができます。
システムエンジニアの方や運用管理責任者の方でなくても試験を受けることはできるのです。
また、この資格を取るための試験には、リスク管理やコスト管理などの問題も出題されます。
企業を経営するために必要な知識なども要求されますから、運用に関する知識だけでは試験に合格することができません。
この試験は、情報処理技術者試験なのですが、その割には技術色はあまりなく、どちらかというと顧客向けサービスをしている方向けの試験になっています。
この資格を取ることによって、運用に関する知識が豊富にあり、顧客向けサービスにも適していることをアピールできると思います。
システムエンジニアとして、運用と開発の両方の知識があれば、これからの仕事にかなりのプラスになりますよね。
ただ、ITサービスマネージャ(SM)の試験には小論文が課せられており、難易度がかなり高くなっています。
受験の際には、十分な試験勉強や試験対策が必要となるでしょう。