漢方薬と記憶力
中国では漢方薬が日常生活で当たり前のように使われていますが、私たち日本人にとって、漢方薬は病院で処方される以外あまり接する機会がないですね。
ですので、恐怖心があったり疑心暗鬼になったりするのは当然の事です。
しかし、そんな漢方薬の中で記憶力がよくなる薬があったらどうでしょう。
受験を控えている学生の方や、仕事で覚える事が山のようにある社会人の方、年齢とともに脳を使う事が少なくなり、記憶力が減退している中高年の方など、記憶力をアップさせたい方は少なくありません。
最近、記憶力がよくなったという研究結果がでている漢方薬がでまわり、とても注目されています。
その漢方薬とは、ウコンです。
ウコンは、インド人がほぼ毎食口にしているカレーの中に含まれるスパイスのターメリックでもあります。
ウコンには、記憶力減退を防ぐ作用がある事が明らかになりました。
また、インドでは、アルツハイマーなど脳疾患にかかる患者の数が圧倒的に少ない事が解っています。
それは、ウコンが歳をとるにつれて細胞が傷ついてしまう事を防いでくれるためのようです。
他にも、動物実験により、ウコンからできた化合物で記憶力がよくなった例が発表されています。
ウコンの成分は、記憶を司る海馬を活性化させ、脳が記憶を吸収しやすくするとの事です。
目から鱗の研究結果ですが、漢方薬に不慣れな私たちは、まずターメリック(ウコン)が入っているカレー風味の料理を食べる事から始めると、簡単かもしれません。
香りと記憶力
私たちの脳は、記憶の種類によって分別され、データとして脳内に残されます。
一括りに「記憶力」といっても、語学の勉強や楽器の練習、自動車の運転など記憶力に関わるものには様々な種類がありますよね。
一概にはいえませんが、どうやら、その記憶の種類によっては、「香り」が作用し、記憶力がよくなる効果もでているようです。
この「香り」の効果を最大限に発揮できるのは睡眠中。
私たちの脳は、睡眠中に昼間嗅いだ香りを嗅ぐ事によって、その日起こったでき事や学習などの記憶を復習している為、香りがない睡眠に比べると、脳の活性化が期待できるのです。
香りを嗅ぐことで、この「復習」の力が睡眠中により一層高められるという事です。
ですから、芳香剤を寝室においたり、昼間つけている香水を寝る前に一吹きしてみるのもいいでしょう。
意外かもしれませんが、香りと記憶というものは非常に密な関係にあります。
ただ、浅い眠りの場合は夢をみてしまうので記憶の復習が思うようにできません。
まずは、睡眠時間を長くして、深い眠りにつく習慣を心掛けましょう。
寝室にリラックスできる香りを漂わせるのもお薦めです。
リラックスできる香りは人それぞれだと思いますが、海外では、「バラ」の香りが記憶力を高めてくれるという研究結果がいくつか発表されているので、バラの香りを嗅ぐ事が最良かもしれませんね。
これらを実践すれば、きっと記憶力アップにつながる事でしょう。
音読と記憶力
記憶力を向上させる為には、ちょっとした知識が必要です。
声をだして読む音読と、声をださないで読む黙読とでは格段の差がつきます。
声にだした単語は、脳が刺激され、「記憶」としてより強く残り、声にださない単語よりも遥かに記憶されやすいのです。
とはいっても、ただ声にだして読むだけでは、当然、脳に「記憶」として残す事が難しい為、本来の音読方法の効果は、さほど期待できません。
そこで、記憶力向上につながる音読をするにあたって、更に効果的な方法を紹介します。
まず、正しい音読の仕方ですが、記憶したい事柄をみながら何度も音読するのではなく、一度見た事柄は次から隠して音読する方法がいいでしょう。
何度も繰り返し音読する事で「記憶力」に繋がるのは確かですが、更に記憶力を向上させる為には、同じ問題をみないで音読する方が、より脳を鍛える事ができます。
その方が記憶として残りやすいです。
次に、自分がどこまで覚えているのかを、常に意識して確認しておく事が大切です。
その為には、日頃から復習する癖をつけ、自分が今どのくらいのレベルで、何が覚えづらいのか客観視する必要があります。
この「復習」をするのとしないのとでは大きな差がでてきますよ。
このように、記憶力をよくする為には「音読」を用いる学習方法が、とても重要な役割を果たしているという事がいえますね。
声をだして脳に刺激を与え、記憶力の幅を広げていく音読は、どんな学習や暗記にも高い効果が期待される画期的なものです。