有機栽培 りんご
有機栽培のりんご と謳っていても、単に化学肥料を使わず、ボカシ肥や自家製堆肥などの有機肥料を使って栽培しているだけかもしれません。
有機JAS認証制度による有機栽培とは、無農薬、無化学で栽培していればいいというものではなく、登録認定機関に認定されてようやく名乗れるものです。
この認定を受けずに有機栽培りんご、有機りんごと名乗るのは法律違反になります。
有機認定を受けるためには、厳しい規格をクリアしなければなりません。
たとえ自分達が農薬を使っていなくても、その周りで使っていると、自分達の農園に飛散してしまうこともあるでしょう。
「有機JASりんご」と表記していない有機りんごは、もしかすると、有機JAS認証を受けていない可能性もあります。
それでも、有機肥料を使って栽培しているのでしょうし、除草剤を使っていないと書いているのならその通りなのでしょう。
かといって、他の農薬を使っていないとは限りませんし、周囲にある農園が農薬を使っている可能性もありますが。
果物は、野菜や稲作などに比べても、完全無農薬が難しいといわれています。
ネットで検索すると、有機栽培りんごはたくさん表示されますが、有機JAS認証されているりんご農園は日本にそう何軒もないそうです。
近年、有機栽培よりもすごいと話題になっているのが、無肥料無化学栽培でりんごを育てている木村秋則さんで、人気テレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取り上げられ、「奇跡のリンゴ―『絶対不可能』を覆した農家・木村秋則の記録」などの本やDVDが出ています。
有機栽培 みかん
有機栽培のみかん を食べたいなら、愛媛県の(有)三皿園がオススメです。
有機JAS認定されているとHPに明記されていますし、有機JASマークもしっかりと表示しているので、安心して食べられます。
有機JAS認定を受けるのはとても難しいのですから、もし、有機JAS認定されていれば、(有)三皿園のように堂々と明記しているはずです。
「有機JAS規格に基づいた有機肥料で栽培している」、「有機肥料を使っている」だけでは、有機栽培のみかんにはなりません。
取水上流地の農園や周辺の農園で農薬を使っていれば、有機栽培認定を受けられないくらい条件が厳しいのです。
一定面積にいるミミズや地蜘蛛の数まで調べられます。
本物の有機栽培とは、非常に手間とコストがかかり、生産量も制限されるものなのです。
消費者も有機栽培のみかんだと安心だと思っていますから、有機栽培みかんと書かれているだけで他のみかんより割高でも購入します。
多少、誤解を誘うような表現で有機栽培みかんと書いてしまうみかん農園が多いのも当然かもしれません。
ですが、厳密に言えば、有機JAS認定されてもいないのに、有機を名乗ることは法律を違反しています。
消費者も有機栽培のみかんがほしいなら、有機JAS認定と明記しているみかん農園だけから買うようにして自衛する必要があるでしょう。
ただし、有機JAS認定されてなくても、できるかぎり安全なみかんを作ろうと努力しているみかん農園はたくさんあります。
就農
就農を希望する人は、全国新規就農相談センターに相談してみてはいかがでしょうか。
全国新規就農相談センターは、各都道府県の青年農業者等育成センターや農業会議で構成されていますから、居住地の近くにある施設で相談することもできますし、メールで気軽に相談するのもオススメです(返信がくるまでに一週間以上かかることもあります)。
また、全国新規就農相談センターでは、就農セミナーや就農相談会、農業法人合同会社説明会、農場見学ツアーなどを実施することもありますし、農業の実習や研修を望む人に受け入れ先農家や農業法人、機関などを紹介してくれるはずです。
就農を真剣に考えるためには、実際の農業体験が欠かせません。
農業インターンシップに参加して、一週間から一ヶ月以内の就農体験をすることでわかることも多いでしょう。
もちろん、たったの一ヶ月の就農体験ではわからないこともありますが、少なくても農業というのが想像以上に手間のかかる作業で、重労働だということはきっと実感できます。
農業での収入だけで生計を立てていきたいと考えるなら、「農作業をやりたいから就農する」という考えでは失敗してしまうでしょう。
農業だけで生計を立てていくには、知識や技術、経営センスなどが必要になるのです。
でも、近年、静かなブームの「半農半X」という生活なら、それほど無理なく実現できるかもしれません。
「半農半X」は自分の好きなように農業をやるかわりに、支出をなるべく抑えて、現金収入を得るための副収入源「X」を持つという生活です。
今はネットなどを使って在宅でできる仕事も増えていますから、贅沢をいわなければ生活くらいはなんとかなる人が多いみたいですね。