農業生物資源研究所
農業生物資源研究所は、「農業分野の生命科学の研究開発を進め、農業技術の発達やこれまでにはない新たな生物産業の創出を目指して設立された、日本最大の農業分野の基礎生命科学研究所」で、農林水産省所管の独立行政法人です。
農業生物資源研究所の世界に誇る研究成果としては、「イネゲノムの全塩基配列解読」や「カイコの遺伝子組換え技術」、「体細胞クローン技術による遺伝子組換えブタ作出」などがあります。
イネの遺伝子情報を解析することで、より病気や虫、暑さ寒さなどに強くて育てやすく、美味しくてたくさん収穫するイネへと品種改良できるかもしれません。
農業生物資源研究所では、スギ花粉症緩和米というごはんを食べるだけでスギ花粉に対する減感作治療法ができるお米の開発にも取り組んでいます。
また、農業生物資源研究所は、カイコからとった絹糸を使った医療用新素材の開発も行っており、これが実現すれば、生体適合性の高い人工皮膚や人工血管などが作れるようになるでしょう。
さらにシルクをスポンジ状の材料に加工し、軟骨再生医療や床ずれ保護材などを開発したり、カイコを使うことで今まで製造が難しく高価だった医薬品を安く作れる可能性もあるそうです。
遺伝子の組み換えときくと、ちょっと怖い感じがしますが、生命科学の研究開発が進めば、今までの常識ではありえなかった魔法のようなことが実現するかもしれません。
早く農業生物資源研究所の研究成果が身近なものとして実現するといいですね。
日本農業新聞
日本農業新聞は、日本唯一の農業専門日刊紙です。
最寄のJA、もしくは、インターネットのフォームから購読を申し込むと、近くの新聞販売店から配達されます。
日曜休刊で一ヶ月2,550円ですが、約四十万部の発行部数があるようです。
以前は、全国新聞情報農業協同組合連合会が発行していましたが、公益法人に対する規制強化に伴って2002年に設立された株式会社日本農業新聞が編集・発行しています。
1928年に創刊されて以来、紙齢は八十年を超えており、食と農の総合情報メディアを目指した紙面づくりが行われているようです。
日本農業新聞の記事の主な内容は農業に関することが中心になりますが、農業関係者以外にもわかりやすく解説してあるので、読みやすいと思います。
日本農業新聞のウェブサイト、農netでは、動画のニュースやダイジェスト版もみることができ、日本農業新聞に掲載されている記事のサンプルも閲覧できるのです。
日本農業新聞の紙面は、「JAページ(JAに関するニュースなどが記事になっている)」、「カラーで詳しく総合営農面」、「全ニュースを解説 企画も充実」、「イラストで見ても楽しい(旬の食材を使ったレシピやグラフでわかる市場の動き)」、「地区版ワイドで身近な情報」、「食育はninoにおまかせ」などの記事で構成されていて、ちょっとでも農業に関心があれば、興味深く読むことができるでしょう。
東京農業大学
東京農業大学は、1925年に設置された東京都世田谷区に本部がある日本の私立大学です。
東京農大、農大、東農大などと略されます。
現在のところ、日本で唯一の農業を専門に扱っている大学です。
世田谷キャンパス、厚木キャンパス、北海道のオホーツクキャンパスの三つのキャンパスがあり、 農学部の他に、応用生物科学部、地域環境科学部、国際食料情報学部、生物産業学部、短期大学部、農学研究科、生物産業研究科などがあります。
応用生物科学部の菌株保存室には日本一といわれる7,000の菌コレクションがあり、石川雅之さんの菌漫画「もやしもん」の舞台であると想像する読者も多いようです(実際はモデルではないようですが、取材に来ることはあるのだとか)。
他にも、フジテレビドラマの「牛に願いを Love&Farm」の参考にされていたり(農学部畜産学科教授がドラマ内の家畜管理方法に関する監修を行っている)しています。
東京農業大学は、タレントを呼ばなくも盛り上がる学園祭(収穫祭)で有名です。
世田谷、厚木、オホーツクの三キャンパスで集客する合計人数は、15万人以上といわれており、野菜無料配布や豚の丸焼き、鮭のつかみ取り、利き酒、熱気球体験搭乗など、ユニークな企画が目白押しなのです。
民間企業との提携や大学発の学生ベンチャー企業を設立したことでも有名かもしれません。
他にも陸上部や歴史ある応援団「全學應援團」などで知られています。